アカシア桃日記

ダンサー・施術者/丹羽洋子のブログです

ku in ka『griza=灰色=』@宇フォーラム美術館

f:id:cheesecake-love:20221004231645j:imageku in ka『griza=灰色=』観てきました。

国立駅から20分ほど歩いた住宅街の中にある小さな美術館。柏崎に来て6年目、車生活で歩くことが少なくなっていたので、隣同士肩を寄せ合いひしめき合うビルや小さなお店が並ぶ街並みを眺めながら、車の幅ギリギリの駐車スペースに収まっている車たちを見て東京の人の車庫入れテクニックに驚嘆しつつ、歩くことを楽しみました。暑かったけどいい運動になった!笑

 

開場。懐かしい顔と香代さんの世界が広がっていました。最前列の端っこに陣取り(美術館は入り口で靴を脱ぐスタイル、前列はなんと座椅子でした!桟敷席で背もたれがあるのは初めて。お尻は痛くなったけどただの座布団席より断然ラクでした!)

開演までの時間も、じーっとその場に自分を浸していられることにじわじわと感謝のような。あぁひさしぶりだ、こういう感じ。こういう時間が必要だったんだな、欲していたんだな、と思う。

てんこさんの開演のパフォーマンスも耳心地よく、素敵だったなぁ。

 

ku in ka、香代さんの世界の中で人形、モノと戯れる黒谷さん。私たちにイリュージョンを見せてくれる可愛らしい魔女。前回初めて見たku in ka『森姥』はもっとダークな印象でしたが今回は白の世界で、人形ものびのび楽しく様々に変化しながら踊っていてなんだか見ていて幸せな気持ちになりました。音楽も素敵な曲ばかりだった!!

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f:id:cheesecake-love:20221004231932j:image左がモノ:松沢香代さん、右がヒト:黒谷都さん

終わって聞いて耳を疑いましたが、黒谷さん普通だったらとても舞台なんて考えられないような身体の状態、1週間前に背骨を圧迫骨折(!)したとのこと。舞台では全くそんなこと感じさせずのパフォーマンスでした。周りのスタッフさんは大変だったと思いますが、一観客としては観れて本当によかったと思う公演でした。

f:id:cheesecake-love:20221004232118j:image舞台となった隣の部屋の展示。終演後しばらく話してて、あ、そういえば写真、、!と思って撮ったのでもう明かりが撤収モードになっていたかも。ほんとはもっと暗かった。

黒谷さんが中心となっているgenre:Grayの活動の様子はこちらからhttps://www.facebook.com/GenreG

 

会場ではgenre:Gray『モノ語り◇水仙月の四日』で一緒だった塚田次実さん、長井望美さんにも再会できて、望美ちゃんとは帰り道たくさんお話しして、よい刺激をたっぷりいただいて満たされました。f:id:cheesecake-love:20221004232555j:image左は人形劇団ネンネンネムネム!ねむり鳥主宰の長井望美さん。東京にいたときご近所でしたの。https://www.facebook.com/nemuridori/

 

 

最近家族やその周りで色々思わしくないことが多発していて、直前にもバタバタと。公演を観に行くかも少し迷ったけれど、やはり行ってよかった。こんなときだからこそ必要だったかもと思う。私が私であるために。生きることに表現が、舞台が、必要な人がいる。そんな人たちの作る場はやはり生きるエネルギーを刺激してくれるのです。